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家族がのびやかに暮らせるよう、できるだけ仕切りをつくらず、開放感のある間取りに。 |
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艶のある木肌の木曽ヒノキの階段から2階へ。 かぐわしい空気が広がる。 |
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ヒノキの大黒柱で背くらべ。大人になっても、きっと忘れられないいい思い出になる。 |
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- 上毛新聞 「週刊すみかくらぶ VOL.157」 2001年3月8日掲載記事より
年月とともに味わいが出る家
建てたときはきれいでも次第に色あせていく新建材の家と違い、自然素材の家は、年月とともにますます味わいが出る。有害な物質の発生が少ないので身体に害がないことを知る人も増えてきた。
こちらのお宅では、外壁の県産材のスギをはじめ、フローリングや腰壁のパイン材、大黒柱や階段、浴室などのヒノキ材と、無垢の木をたっぷりと使っている。また、漆喰にわら、麻などを入れた塗り壁を天然木と組合せ、人の感性にやさしい住空間が広がっている。「子供の健康に安心ですし、最終的には土に戻る素材ですから地球環境にも良い」とご夫妻は話す。
1泊試住体験で知った心地良さ
ご夫妻はもともと、人に温もりや安心感を与えてくれる木の家に惹かれていた。「でも、最初はどこに頼んでいいか分かりませんでした」。
そんな時、がっしりと厚い天然木を使った住宅の見学会に巡り会った。一目で気に入った。そこで、沼田市にあるこの会社のモデルハウスで「一泊試住体験」をして、その住み心地を確かめてみた。「昨年の2月でしたが、外は零下なのに家の中はとても暖かいので驚きました。見た目だけではなく、住まいの性能も申し分ないと思い、さっそく家づくりを依頼しました」とご主人は振り返る。本物の木の家は断熱性が良いので、冬は小さな暖房器で暖かく暮らせ、夏も涼しい。「この冬は素足でいても寒いと感じませんでした。訪れるお客様も、暖かな家だと感心してくれます」
仕上げの塗装は施主も参加
ご主人の希望だった大きなサイズの掘りごたつや、奥様に使い勝手の良い作り付けの収納など、要望を忠実にカタチにしたり、使う人に応じたサイズにオーダーメイドするなど住まいの各所に行き届いた配慮が見える。「よく木の家、自然素材の家は高いといいますが、たしかな仕事がされた自然素材の家が、普通の家を建てるのと変わらない値段で建てられました」と奥様は喜びを隠さない。
施工を行ったオオガネホームの大金泉社長が、このお宅の工事をこう説明してくれた。「床や外壁の塗装など、施主が積極的に家づくりに参加してくれました。参加することでコストも抑えられますが、みんなで家づくりを楽しもうという姿勢がうれしかったですね」。木の家、自然素材の家は、できあいの家を買うといった感覚ではなく、このご夫妻のように気取らずに家づくりに臨む姿勢が大切なのかもしれない。