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Dunlea's HOUSE |
- 上毛新聞 「週刊すみかくらぶ VOL.428」 2006年8月3日掲載記事より
「良質な木の家を全国的に紹介する雑誌で、群馬のオオガネホームのことを知りました」と、ご主人は話す。木の家の不思議な生命力に魅せられたご主人。さっそく奥様と高崎と沼田にある展示場を見学に行き、そこで大金泉社長と出合った。
「大金さんは、自分らしい家のつくり方や家族のつながりの大切さなどを、私たちに納得ゆくように、豊かな経験を織り交ぜながら、ゆっくりと丁寧に説明してくれました」。来日して15年、木と自然素材への漠然とした想いが、住まいづくりにつながった。
安心できる自然な素材
間仕切りを極力少なくした開放的なプラン。リビングからは、檜丸太の大黒柱と県産杉の梁でがっしりと組まれた様子が見渡せる。「どこにいても家族の顔が見え、コミュニケーションがいいですね」と奥様は語る。
床は35ミリ厚の無垢パイン材。この時期、素足で歩くと何ともいえない気持ち良さを感じる。外壁は国産材の杉板、デッキは水に強いレッドシーダー、壁や天井にも無垢板が張ってあり、山小屋のような心和む雰囲気だ。断熱材は調湿作用があり、人体への弊害がなくリサイクルもできるウール(羊毛)。徹底的に安全な自然素材にこだわってつくられている。
いいものを大切に使う
夏の陽が傾きはじめたころ、ティータイムに。お客に来ていたご主人のお母様お手製のスコーンも、テーブルに並ぶ。天窓からさわやかな風が吹き抜けて気持ちがいい。「このテーブルもイスも、キッチンも、大工さんが手づくりでこしらえてくれました」とご主人。職人が自分の目と技術を使って作ったものは、大量生産品とどこかが違う。「座ってみれば分かります。しっかりしていて安心感があるでしょう」。
18歳まで育った生家は、築80年で移築されてきた木の家だった。一度つくったものは簡単に壊さない。本当にいいものを大切にして使う。この家は、遠い日に過ごした故郷の家にどこか似ている。
ご主人は庭で薪を割り、もう冬に向けて薪ストーブの準備をはじめた。奥様はキッチンで後片付け。小さな娘さんは檜の階段を上り下りして楽しそう。
時間がゆるやかに流れていく。